中古パソコンショップでは店によってジャンクコーナーと呼ばれるコーナーがあり、極端に安く販売されているパソコンが販売されていることがあります。
その中で特にノートパソコンに多いのが、「HDDなし」や「メモリ欠品」など、部品の一部がないパソコンです。
この記事では、部品、中でもHDDやメモリがないノートパソコンを購入するメリットとデメリット、そして安く購入できる理由について解説していきたいと思います。
目次
ノートパソコンのHDDやメモリは取り外し可能、だから安い
メーカーや機種により交換できないパソコンがある一方、メモリやHDD(またはSSD)を個人で取り外し、交換することができるパソコンも数多く存在します。
例えば、交換できないノートパソコンの代表としてはMicrosoftのSurfaceシリーズ、一方交換が簡単な代表としてはLenovoのThinkPadシリーズが挙げられるでしょう。
Surfaceは素人はおろかプロでも簡単に分解できないくらいの難易度。一方ThinkPadは初心者でもある程度簡単にパーツを交換することができます。管理人もThinkPadのメモリやSSDをよく換装しています。
そういったパーツの取り外しが可能な機種については、個人やショップが使えるパーツを抜いて販売するということがあります。
それがいわゆる「ジャンク品」と呼ばれるもの。ジャンク品は基本的に動作確認されておらず、中でもHDDやメモリがないノートパソコンは驚くほど安い価格で販売されています。
メモリやHDD(またはSSD)はどちらもパソコンには必須のパーツであり、またどちらもそれなりにお金がかかるため、その分安く販売されているというわけですね。
他のパソコンに使うための部品取りが目的ではなく、実際にそのパソコンを使用する目的で購入する場合、当然不足しているパーツを用意する必要があります。
HDDやメモリがないノートパソコンを購入するメリット
HDDやメモリがないパソコン購入するメリットは、価格を抑えつつ、そのパソコンで構築できる最高の環境を初めから用意できるところにあります。
浮いたお金でハイスペックなパソコンを構築することができるのです。例えば…
- 最大8GBまでメモリを搭載できるのであれば8GB分のメモリを用意する(機種により最大値が決まっています)
- 元々320GBのHDD搭載だったのに対して、HDDよりも高速なSSD、容量も512GBにする
といったことを行うことで、本来販売されていた状態よりもハイスペックなノートパソコンが誕生します。
先ほどお話ししたように、HDD(又はSSD)、OS、メモリを別途用意する必要がありますが、最初から付いているよりもトータルで安くつくことが多いですね。
また、手持ちにあればそれを使うことでコストカットすることもできます。
HDDやSSDについては消耗品になりますので、中古はちょっとリスクが高いですね。新品で購入することをオススメします。
メモリも新品で購入した方がいいのですが、メモリはパソコンのパーツの中でも故障しづらいので、中古で安く済ませるのもアリです。
以下の記事は中古のメモリを購入するのに役立つと思います。ご覧になって下さい。
HDDやメモリがないノートパソコンを購入するデメリット
まずはマウンタが付属していない場合があるということ。ノートパソコンにHDD(またはSSD)を取り付ける際、基本的に「マウンタ」と呼ばれる部品を取り付けておく必要があります。
中古で販売されているノートパソコンの中には、このマウンタが付属していないことがあるのです。
ヤフオクなどのフリマサイトやアマゾンなどでパーツを見つけられれば問題ないですが、手間も時間もお金もかかりますので、マウンタが付属しないパソコンは避けた方がいいでしょう。
もう一つがHDDやメモリ以外のパーツが実は故障しており、起動しない可能性があるという点。
ジャンク扱いのパソコンは、基本的に動作確認されていません。そのため、せっかく安く購入できても動かない可能性があるということは覚えておいて下さい。
この場合、HDDやメモリ以外にも故障しているパーツを用意しなければなりません。そうなると最初から全て搭載されているパソコンよりも価格が高くなってしまう可能性もあります。
初心者の方はどの部分が故障しているのかわからないことも多く、基本的に避けた方がいいと思います。
HDDやメモリだけではなく、起動にはOSも必要
OSはHDDやSSDにインストールされていますので、別途用意する必要があります。これが意外と高いです。
WindowsやLinux等のOSをパソコンにインストールしなければ使うことができませんので、注意が必要です(基本的にはWindowsがオススメです)。
OSはなるべく最新のもの(2021年現在ではWindows10)をインストールすることを強くオススメします。
OSをインストールする方法や最新のOSをインストールするべき理由についてはこちらの記事もご覧ください。
メモリには規格あり!安ければいいというわけではない
「このメモリ8GBなのに500円?安いからこれにしよう!」
ちょっと待って下さい!
メモリはどのパソコンにでも使えるかというとそうではありません。自分のパソコンに合ったメモリである必要があります。
例えばこの商品の名称は、DDR4 2400 (PC4-19200) 8GB CL17 1.2V Non-ECC DIMM 288pin KVR24N17S8/8となっていますね。
注目すべきは、DDR4、2400、8GB、DIMMの部分。簡単に説明しますと…
- DDR4:第4世代のメモリを意味する。新世代ほど高性能。よほど古いPCでない限り、「DDR2」「DDR3」「DDR4」のいずれかである
- 2400:性能を意味する。数字が大きいほど性能が高い。
- 8GB:何GBのメモリかを意味する。
- DIMM:デスクトップ用であることを意味する。ノートパソコン用のメモリはSODIMM。
マザーボードによりセットすることができるメモリの世代は決まっています。
「DDR2」「DDR3」「DDR4」はそれぞれデザインが異なっており、間違ってセットできないようになっているのです。
自分のパソコンのメモリの規格をしっかり確認した上で購入する必要があります。こちらも初心者の方には結構ハードルが高いかもしれません。
まとめ
- ノートパソコンは機種によりHDD(SSD)やメモリを取り外し可能
- これらが取り外されているパソコンは動作確認されておらず、パーツがないこともあって価格が安い
- 購入するメリット:価格を抑えつつそのパソコンでできる最高の環境を構築可能、必要な物を別途用意してもトータルで安くつく可能性
- 購入するデメリット:マウンタが付属していない可能性がある、HDDやメモリ以外のパーツが故障している可能性がある、足りないパーツを揃えると最初から全て搭載されているパソコンよりも高額になる可能性がある
- OSも必要でこれが意外と高い
- メモリは規格があり、どのパソコンにも使えるものではない
- 初心者にはハードルが高い
HDDやメモリが取り外されたノートパソコンはかなり安く購入することができます。
しかし、他のパソコンに使うための部品取りではなく、実際に使うのであればHDD(SSD)、メモリ、そしてOSが必要になります。
追加出費により全て搭載されたパソコンの方が安かったということになる可能性があること、動作確認されていない他のパーツが故障している可能性があることは知っておきましょう。
カスタマイズを楽しんだり、より高スペックのパソコンを作りたいという方は挑戦してみてもいいと思いますが、パソコン初心者の方には少しハードルが高いと思います。
これからパソコンを買おうと思っている方は、こういった煩わしさがなく、届いたらすぐに使えるパソコンを購入するのがいいでしょう。
中古パソコンの購入場所ですが、リサイクルショップやメルカリ、ヤフオク、ラクマ等のフリマサイトなどではなく、保証・サポートがしっかりしている専門店をおすすめします。
リサイクルショップやフリマサイトは動作確認されていなかったり、故障がわかっているのにそれを隠して販売しているケースも少なくありません。管理人も実際被害に遭っています。
実店舗よりもコストパフォーマンスに優れ、保証が充実しているネットショップを管理人が厳選しましたので、中古パソコンを検討されている方はぜひご覧になってください。
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