格安SIMは、au・SoftBank・docomoといった大手キャリアが提供するサービスとは異なるサービスになっています。
格安SIMが大手キャリアのサービスとどういう点が異なるのか、気になるという人も多いのではないでしょうか?
この記事では両者を以下の5項目について徹底比較し、その違いについてわかりやすく解説していきます。
- 通信料金
- プランの複雑さ
- サービス品質
- 通信速度
- 契約期間の縛り
格安SIMへの乗り換えを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
通信料金の比較:格安SIMが圧倒的に安い!
携帯電話各社の料金プランは現在、一定の金額で下げ止まっています。その隙をつくような形で、格安SIMは支持を受け利用者数が増えているのです。
国内最大級の個人向け家計サービス「 Zaim 」の調査によると、大手キャリア(au・SoftBank・docomo)の月額の利用料金は平均で約 12,300 円であったというデータがあります。
一方MVNOの平均は約 3,549 円。なんとその差8,751円、約3.5倍です。1年で計算すると105,012円違います。普通に旅行に行ける金額ですよね。
分析・調査概要は以下のようになっています。
【分析・調査概要】
分析対象期間:2018 年 4 月 1 日 〜 2019 年 4 月 1 日
分析対象:「Zaim」で入力された支出項目
調査期間:2019 年 5 月 21 日 〜 2019 年 5 月 24 日
調査対象:全国「Zaim」 利用者、10 〜 60 歳台以上の男⼥ 995 名
調査方法:インターネット調査
この12,300円という金額には、音声通話の代金やキャリア独自のサービスなど、様々な料金がセットで含まれています。
しかし、格安SIMでは、多種多様な用途に合わせた様々な種類のプランが提供されており、安いプランであれば月額1,000円台から使用することができるプランも用意されています。
この月額料金の安さが、格安SIMが格安と呼ばれているゆえんです。
プランの複雑さ:格安SIMの方がシンプルでわかりやすい
大手キャリアのプランはとにかくわかりにくいですよね。公式ページを見ても複雑過ぎてどれを選べば良いのか迷ってしまいます。
また、割引一つとっても複数の条件を満たしていないと適応されないなど、ショップの定員ですらよく理解していないケースもあります。
私の両親で実際にあった事例をお話しますね。
両親の携帯電話はずっとauで契約しているのですが、昨年自宅にauひかりを導入することになりました。
この場合、auひかり導入後はスマートバリューという割引が適応されるため、月々の通信料金が500円以上値引きされます。
auショップにてスマートバリューの契約をしたのですが、一向に値引きされる気配がないと両親から連絡がありました。店頭では問題なく手続きをしてくれたとのことでしたが…。
私の方で確認したところ、データ容量が1GBを超えるプラン(実質2GB以上)でないと適応されないとの記載が。
ショップ店員は来月から値引きされるとの説明だったようですが、両親のデータ容量は1GBのプランであったため、スマートバリューが適応されなかったのです。
結局携帯がauにも関わらず、auひかりを使用してもその恩恵に預かることができなかったという事例です。ちょっとひどいですよね。
一方の格安SIMはどの会社でも料金設定はとてもシンプルでわかりやすいです。基本のプランはこれ。もし10分かけ放題のプランを追加するならプラス○円といった感じです。
公式ページでも料金プランの1ページにほぼまとまっていますので、まず迷うことはないと思います。
サービス品質:大手キャリアが上だがカバー可能
格安SIMと大手キャリアは使用している回線網は全く同じものです。これは、格安SIMを提供するMVNO事業者が「大手キャリアの回線を借りる」という形で事業を行っているためです。
大手キャリア回線が使用できる範囲であれば、格安SIMも同じように使用することができ、使用可能なエリアが狭くなる、繋がりにくくなる、といった問題が起きることはありません。
ただ一方で、格安SIMの多くは、大手キャリアのように実店舗を持っていません。そのため、何かトラブルがあったときなど、気軽に対面での相談を行うことは少し難しくなっています。
格安SIMでは、問い合わせなどにはメールや電話を使用することになります。また、大手キャリアが独自に提供している保障サービスやキャリアメール(ezweb.ne.jp、i.softbank.jp、docomo.ne.jp)などを使用することはできません。
こういったサービスの違いが、格安SIMの価格に反映されていると言えます。
ただ、これら大手キャリアのサポートにあまり価値を見出だせない人にとっては、格安SIMは魅力的な選択肢になってきます。
それに最近ではY!mobileやUQモバイル
、楽天モバイル
などは実店舗や家電量販店での契約も可能になっており、対面相談を重視している人はこれらのMVNOを選ぶといいでしょう。
あと現在大手キャリアと契約している方にお聞きしたいのですが、連絡手段としてキャリアメールをメインで使用しているという方はいるでしょうか?
キャリアメールは添付できる画像のサイズが限られていますし、何よりパソコンで使用することができません。
無料で利用することができるGoogleのGmailではパソコン、タブレット、スマホで同期できますし、プライベートの連絡手段もLINEがあればほぼ事足りるのではないかと思います。
トラブルについても困った時のよくある質問などがMVNO事業者の公式ページに載っていますので、疑問の多くは解決できるでしょう。
現在私と妻、息子の3人はそれぞれ楽天モバイル
とUQモバイル
、mineo
、
LINEモバイルを使用していますが、運営に問い合わせるほどのトラブルは一度もありません。
通信速度:格安SIMは遅くなる時間帯がある
大手キャリアで感じることはないかと思いますが、格安SIMは時間帯によって通信速度が低下する可能性があります。例えば以下のような利用者が増加する時間帯です。
- 7時~9時頃:電車の待ち時間、乗車時間
- 12時~14時頃:会社や学校の昼休み
- 17時~19時頃:電車の待ち時間、乗車時間
低下するとは言ってもLINEやツイッターなどのSNS系アプリは普通に使えますし、気になると言えばネットの画面表示に少し時間がかかるくらいです。
正直、私はそこまで気にはなりませんが、中にはストレスを感じる方もいるかもしれません。
そういった通信速度を重視する方はSoftbankのサブブランドであるY!mobile、auのサブブランドであるUQモバイル
を選んでおけば間違いありません。この2つはキャリアとほぼ同等の通信速度を誇ります。
他のMVNOより料金が若干高目(数百円程度)ですが、それでも大手キャリアに比べると圧倒的に安いので、毎月の家計には全然優しいですよ。
また、上記時間以外は家にいることが多く、その場合光回線等のWIFIで対応するかと思いますので、大手キャリアでも格安SIMでも通信速度は変わりません。
契約期間の縛り:大手キャリアも改定されたが、格安SIMの方が緩い
大手キャリアは基本2年縛りであり、2年以内に解約する際は、違約金として9,500円支払う必要がありました。
ただ厄介なのが、この2年契約は自動更新されること。そして違約金がかからずに解約できるのは契約更新月からわずか2ヶ月間だけ。
この期間を(1日でも)過ぎてしまうと、2年縛りが自動更新され、その後2年間は解約すると違約金がかかるというシステムでした。
つまり、同じキャリアをどれだけ長く使用していても、2年に一度しか違約金がかからない期間は訪れないのです。これちょっとひどいですよね。
携帯ショップの店員もこれをロクに説明せずに契約させたりしたことで、裁判にまで発展したケースもあります。
これを問題視した総務省は2019年10月1日に改正電気通信事業法を改定。2019年10月1日以降に新規で契約した人は違約金が1,000円に減額されることになったのです。
※2019年9月30日以前に契約した方の違約金は9,500円のままなので注意してくださいね!
「これからは大手キャリアと契約しても違約金は1,000円!」という文章が独り歩きしそうですが、実は月額料金については従来のプランよりも割引額が少ないため高くなっています。
「ん?どういうこと?」という方のために、改正電気通信事業法の具体的な改定内容について簡単に説明します。
改正電気通信事業法の改定内容
- 2年契約プランの解約金は1000円に
- 2年契約プランの月額割引額は170円まで
- スマホや携帯端末の割引額は2万円まで
解約金(違約金)自体は安くなったのですが、月額利用料金が上がり、端末も安く買えなくなるということです。正直あまり旨味はありませんよね。
一方の格安SIMですが、MVNOにより違いはあるものの、以下のようにとてもシンプルです。
格安SIMの解約時違約金について
- 1年以上利用してくれれば、いつ解約しても違約金なし
- 1年以内に解約する場合は違約金1,000円(2019年10月1日以前に契約した人は9,500円)
※格安SIMにも改正電気通信事業法が適応されますので、違約金が安くなっています。
格安SIMも基本的に自動更新されますが、大手キャリアと違い、「違約金がかからないのはこの期間だけ!」というものはありません。
1年以上利用すれば、いつ解約しても違約金はゼロ。とにかくわかりやすいですね。違約金自体も1,000円に改定されましたので、正直解約のリスクはほぼないと言ってもいいでしょう。
まとめ
大手キャリアと格安SIM比較まとめ
- 通信料金の比較:格安SIMの方が圧倒的に安い
- プランの複雑さ:格安SIMの方がシンプルでわかりやすい
- サービス品質:大手キャリアの方が上だが、格安SIMでも十分にカバー可能
- 通信速度:格安SIMは遅くなる時間帯がある
- 契約期間の縛り:大手キャリアも改定されたが、格安SIMの方が緩い
以上5つの項目について比較しましたが、トータルで見ても格安SIMに乗り換えるメリットは非常に大きいです。
もちろんお金にまったく不自由していないという方は大手キャリアのままでいいと思います。ただ…
- 仕事の給料がなかなか上がらず生活が厳しい
- 子供の塾や習い事でお金がかかる
- 家や車のローンがキツイ
- もう少し旅行の回数を増やしたい
- 欲しいものがあるが貯める余裕がない
- 月1回は飲みに行きたい
- 大手キャリアに未練はない
という方は格安SIMへの乗り換えをオススメします。
通信料金の比較の所でも触れましたが、年間10万円以上節約できますよ。夫婦で変更すれば年間20万円です。これって結構すごくないですか?
私はauから楽天モバイルに乗り換えて4年以上利用していますが、格安SIMに変えて困ったこと、ストレスを感じたことはほぼありません。
こちらは直近1年間の私の月額料金の明細です。平均2,000円という感じですね。auの時は毎月1万円近く払っていましたが、今考えると信じられません。
家計の見直しとして保険などもありますが、結構大変ですよね。身内や知り合いからのお願いで入っているので変えるのは難しい、という方もいるでしょう。
でも格安SIMへの変更はとても簡単。自分に合ったプランに申し込んで、届いたSIMを差し替えるだけです。
私も最初は「格安SIM?安かろう悪かろうでしょ?」なんて敬遠していましたが、乗り換えてからは「もっと早くに変えておけばよかった!」と後悔しています。
格安SIMのへの乗り換えを検討されている方に、おすすめのMVNOを管理人が厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
以下の記事を読めば格安SIMで必要なことはすべてわかります。
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